最後の一言がなければ星一つ
言葉の端々から著者の自己中心性がにじみ出ている。 まるでバカな女教師に 「甲子園に出れない女性の気持ちあなたたち男子にわかる?」と 「女性への理解」を上から押し付けられているような不愉快さが 満ち満ちてくる。 ・・・ でもあとがきの最後の一言ですっきりと許せる気持ちになってしまった。 その後もう一度読んでみるとすんなりと言葉が入ってくる。 その一言がなければ絶対に星一つだった。 確かに言葉はロジックだけではない、僕は「女脳」なのか、と感じた。
聴覚に触れる音が人の口を動かす
口コミマーケットが、マーケティング論から“だけ”語られるのは片手落ちだと気づかせてくれる1冊ですね。世の中のビジネス理論は男性的発想の独擅場ですが、口コミは女性的感性の独擅場です。 女性の口は、男性が考えるほどロジカルには出来上がっていないのに、男性は理論で動かそうと試行錯誤しているようです。 このあたりが、女性の口コミで生まれた市場や話題に、男性たちが「ナンデ??」とクビをかしげたくなる現象が起こる理由ではないかと。 女性は説得では動かず、納得して初めて動きます。 納得するきっかけは人それぞれ。 TVでコメントしたタレントさんの好みとか、掲載されていた雑誌が好きだからとか、まるっきりロジカルではありません。 だからこそ、≪耳触り≫はとても大切。 これは、男性やビジネスにどっぷり浸った男性的キャリアウーマンたちには理解しがたいことかもしれませんが。 その「わけのわからない、具象性のない感性への効果」を、あぶり出しのように“読める”形にしてくれたのが、この本だと思います。 女性の口コミは、ロジックでは片付かないみたいだ。。。ということに、素直に気づいたマーケターの方には、きっと活きてくる内容のはずです。
◆本書のメイン部分ではないのですが・・・
◆私も多分にもれず(?)「マーケティング」の本と勘違いして購入しましたが、実は一番ためになったのは語感でもネーミングでもなく「男女の脳の差」の部分でした。 これはある意味「話を聞かない男、地図が読めない女」に内容的に近いかと。 ◆「男女の脳の働きの違い」等の部分については、既に各方面から研究がなされており、本書の内容に納得できましたが、著者の専門である「語感」「ネーミング」の部分については、書かれている言葉の意味は理解できるものの、多少マユツバな印象を受けました。 ◆アマゾンで検索すると著書をたくさん出されていらっしゃるのに、私がほとんど知らなかったのは、タイトル的にも内容的にもビジネスとは遠いジャンルだったからで、そういう意味では編集者の本の「ネーミング」に一本取られてしまいましたね(笑)。
女性脳で開き直って書きました。
タイトルでなんでこんなに紛らわしいものを使うのだろう(これも語感で計算したのかな)。この本は、いわゆる「口コミ」マーケティングの本ではない。男女間の語感の差や、意識に上る前に語感が小脳に与える影響などを気楽に書いた本。年代や性別で心地よく感じる音が変わってくることを知ることができた。狙っている世代や性別によって心地よいと感じられる音が違うからそういうところに意識しようという気になりました。 著者は女性脳と開き直って書いていると思うんだけど、やっぱり本を書くにはそれなりに内容をまとめたほうがいいと思う。気楽に読めるけど、もう少し整理されていたらもっと良かったのにと思いました。著者の「けど」の使い方が印象に残りました。これも、語感の効果あるのかな。
名付け本としても
人工知能の研究者でもあった著者の,初めての男性読者向けの男女脳の差異に関する本.既に,数冊の女性向けの本が彼女によって上梓されている. 前半は,言葉の語感に関する解説があり,男女脳とは離れて新たな学びがある.そして,それに続いて,言葉に関する男女の感性の違い,更にそれが生じる脳内のはたらきについて詳しく述べられる.なぜヨン様という語が奥様方に人気なのか,「会いたかった」の魅力,「海砂利水魚」ではなく「くりぃむしちゅー」が良かった理由など.そして,そのような脳内の違いを理解して,人間関係をスムーズにするにはどうしたらよいかという部分に至る. あっさりしていて,信州までの特急車内の2時間もあれば読めた. 最初の語感の部分だけでも1冊書けそうなほど奥が深い.特にこれから子供の名づけをしようという人にとっても,知りたい知識である.
ベストセラーズ
なぜ、人は7年で飽きるのか 怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (新潮新書) 感じることば―情緒をめぐる思考の実験 ことばに感じる女たち (ワニ文庫 P- 154) 恋愛脳―男心と女心は、なぜこうもすれ違うのか (新潮文庫)
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